発熱

先週、木、金と発熱のために仕事を休んでしまった。
考えてみると、熱を出して寝込んだのは、
5年ぶりくらいのことだ。


体調が悪くなると、健康のありがたさがよくわかる。
健康なときは、心地よいはずの眠りが、
病気の時は、苦行に変わる。
なにしろ、連続して眠ることができないのがつらい。
息苦しさで、2時間おきくらいに目が覚めてしまい、
また寝付くのが一苦労。


ぼーっとする頭で、考えていたことは、
野生の動物は、ケガをしたり、病気になったりすると
一切、えさをとらず、ただひたすら、
じっとしていると何かの本に書いてあったなあ
ということ。
ケガや病気を治すことに自分のエネルギーの全てを注ぐためだ。


エサを食べなければ、栄養がとれないから、
逆に回復が遅くなるのでは、
と考えてしまいたくなるが
そうではないらしい。
食物の消化活動ほどエネルギーを消費する行為は
他にはないというのだ。
自転車に乗ったり、ランニングしたり、水泳以上に
エネルギーを消費すると説明している本もある。


よって、野生の動物たちは、絶食して、
ケガや病気を治すことを最優先させるのだそうだ。
人間も同様、とその本には書いてあった。


それは正しいような気がする。
いつもは、なによりも食べることが好きな私が、
まったく、食べる気にならなかったからだ。
体が食べ物を欲していないことがよくわかった。


同じような状況の時、以前なら、
体力をつけなければと、
無理に何かを口にしていたのだろうと思うが、
今回は、体の声に従うことにした。


薬についても、いろいろな考え方がある。
熱は、理由があって上昇しているのだから、
薬などで無理やり下げない方がよいというのが、
自然療法的な考え方。
これにも従って、ただ水を飲んでひたすら
じっとしていた。


3日後に熱は下がった。
薬を飲んで体を治した時と、今回とで、
明らかに違う点が一つあった。
病み上がりだというのに、
大変、爽快であるということだ。
薬を飲んだ時は、熱は下がってもだるさが残り、
その後、1週間くらいは体調が優れないことが多い。
しかし、今回は、熱が下がった時点で、
完全に復調したことを実感することができた。
エネルギーが体にみなぎっている感じ。
熱を出し切ったおかげで、
体全体がリセットされたような気分なのだ。


あくまでも、主観的な感覚ではあるが、
薬に頼るよりも、
自分自身が持つ病気を治す力に頼る方が、
自分の体にはあっていると感じた。


久しぶりに体調を崩し、
薬は、症状を緩和することはできても、
病気の根本を直すことはできない
ということを、実感!!