決算短信講座①
もうじき、決算の時期がやってきます。
株式投資をやっていらっしゃる方は、この機会にぜひ、「決算短信」
に目を通された方がいいですよ。決算短信は、上場会社が決算発表
の時に作成する各社共通形式の決算情報のことです。
なぜ目を通した方がよいのか。理由はいくつかあります。
①誰でも入手できる。
投資のプロ(機関投資家、投資信託、銀行、ファンドなど)も
個人投資家も平等に同じものが入手できます。以前は、決算短信
を手に入れるには、証券取引所まで出向かなければならず、
個人投資家には入手しにくいものでした。
今では、インターネットで対象企業のHPにアクセスすれば、
すぐに手に入れることができます。これを利用しない手は
ありません。
②全社共通の会計規則で作成されている。
他の企業との比較がしやすいということです。決められた書式に
従って作成されているので、1度決算短信を読むコツさえつかん
でしまえば、有効に活用できるのではないかと思います。
③投資家のために作られている
企業には様々な利害関係者がいます。株主、消費者(顧客)、
従業員、債権者、仕入れ先、得意先、取引先、地域社会、
行政機関など、ざっとあげてもこれだけいます。
決算短信は、その様々なステークホルダー(利害関係者)のうち、
投資家に情報開示することを目的に作られていますので、
投資家として知りたい情報を手に入れやすい作りとなっています。
④3種類の決算書
メインは3種類の決算書です。3種類の決算書というのは、
1.貸借対照表(B/S バランスシート)
2.損益計算書(P/L)
3.キャッシュフロー計算書
詳細に数字が記録されているので、読み方がわかれば実情を
把握することができます。
超短期売買をする投資家の中には、会社の業績など一切気にせず、
価格だけを手がかりに売買を繰り返す人もいますが、賢い投資家は、
決算書から有効な情報を引き出して利用します。
ちょうど、3月の決算期も近づいてきたところなので、少しずつ、
決算書の見方のポイントをまとめていきたいと思います。