言葉の市場

最近、「言葉」がマーケットでオークションされているって
ご存知でした?
インターネットの検索連動型広告の世界の話です。
この検索連動型広告の大手は「オーバーチュア」という会社です。
米国ヤフーの完全子会社の日本法人。
検索連動型広告とはなにかというと、ヤフーやグーグルといった
ネットの検索エンジンと連動する広告のことです。
広告主は宣伝したい商品やサービスに関連する「言葉」を
オーバーチュアなどの広告会社から買います。ネットの利用者が
その「言葉」を検索すると、検索結果の上下と右側に広告が
表示されます。その広告をクリックすると、広告主のHPに
誘導されるというわけ。広告主は自社の広告が1回クリック
されるたびに、オーバーチュアなどの広告会社に広告料を
支払う仕組みになっています。
この言葉をオークションで競り落とすのです。
オーバーチュアの場合、入札の最低価格は7円〜9円。
例えば、10円で落札し、10万円の枠を買ったとします。
利用者が広告を1回クリックするたびに、10万円の枠から
10円が引かれ、クリック回数が1万回になると広告がでなくなる。
うまく使えばかなり効果があるそうです。
その事実を証明するようなデータがあります。


10月15日時点のオーバーチュアの最高入札価格をリストに
した「言葉の相場表」をみてみると・・・。
   言葉          最高入札価格
① キャッシング       3517円 
② 融資           2345円
③ バイク 買取       2014円
④ 自動車保険        1701円
⑤ 探偵           1500円
⑥ 浮気調査         1500円
⑦ IT 転職         917円 
⑧ 転職            834円
⑨ 中古車 買取        707円
⑩ プチ成形          622円

キャッシングと言う言葉は、9月に70335回検索された
そうです。1回あたり3517円で70335回。
ということは、消費者金融は、2億4736万円も、
「キャッシング」という言葉に使ったんだ。でも、それだけの
価値があるらしいです。1度クリックされると、かなり高い確率で
成約に結びつくみたいなので。
そういえば、ランキングのリストを眺めてみると、
人には言えない、秘密の言葉が多く並んでいますよね。


「言葉の市場」という響きから、もっとメルヘンの世界を
連想したのですが、いやいや、とてもビジネスチックな世界です。