風力発電

今日の日経に気になる記事が載っていました。
ドイツの風力発電について。たまたま、昨日NHKの番組で、
オランダの風車の話を取り上げていたので、目につきました。


ドイツでは風力発電が盛んだそうです。
発電量の11%を風力が占めており、世界一の風力発電国です。
国が積極的に後押ししているからです。
政府は環境に優しい発電のウェートを高めるために、
2000年に「再生可能エネルギー法」というものを制定しました。
これによって、電力会社に「電力買い取り義務」を課しています。
風力発電の設備投資は、建設費が主で運用費用はほとんどかからない
ため、初期投資分を回収できれば、そのあとは利益になっていきます。
電力会社が一定の金額で電力を買い取ってくれるので、十分採算が
とれるのです。
しかし、政府主導の風力発電推進にも影が・・・・。
ドイツはこの間、総選挙がありましたが、新政権の枠組みがどうなるか、
現在協議中です。どうやら、環境政策を推進してきた緑の党
野党になりそうな雲行きになってきました。
ドイツの政策が経済再生を優先することになると、風力発電
危機かも。と思いきや「二酸化炭素排出権取引」がありました。
風力発電はお金になるのです。標準的な1メガワットの風力発電では、
年間2500万トンの排出削減に相当します。現在の取引価格なら
年間5万7000ユーロ、日本円で約780万円に相当するそうです。
これなら採算がとれる。
日本からも三井物産が、ドイツの風力ビジネスに参入しています。


米国でも石油に代わる代替エネルギー企業の株が急騰しています。
オイルサンド(カナダ地中の砂の層にはサウジアラビアに匹敵する
石油を含んでいるとの説あり)、バイオマス、風力、太陽、
燃料電池など、新エネルギーの今後の成長率は40%ともいわれて
います。


環境関連ビジネスは儲からないとされてきました。
しかし、巨大ハリケーンの襲来という大自然の力がもたらした
石油価格の高騰が、きっかけの1つとなり今までの価値感が
変わろうとしています。お金の流れが代わり、経済の流れが
変わらないと、全員参加型での、本格的なエコへの取り組みは
始まらないのですね。