地道な努力

ようやく私の好きな金木犀の時期になりました。
金木犀は、香りが強いので、木がどこにあるのか
わからなくても、その存在を十分に主張しています。
金木犀はお彼岸の前後に咲くといわれていますが、
少しずつ、開花の時期が後ろ倒しになっているようです。
そういえば、2日(日)は夏のように暑い日で、
蝉が鳴いていました。金木犀の香りが漂う時期に蝉の声?
なんだか季節感が狂ってしまいそうですね。


さて、今月の「ファイナンシャルジャパン」に、本田健氏の
「億万長者入門コース」という特集が組まれています。
本田健氏といえば、2003年6月に
ユダヤ人大富豪の教え」(大和書房刊)という本を出版
しています。今では、マンガになったり、図解になったり
して、大変メジャーな本になりました。
私は、本のタイトルを気にするほうで、この本については、
あまり自分から手にとってみたい本とは思わず、読まず嫌い
でいたのですが、当時、知人から薦められて、読んでみました。
そして、ベストセラーである理由が分かりました。
お金をばりばりと稼ぐための方法論が書いてあるわけではなく、
物事の本質をを見極めるために必要な自分自身の価値感やおカネを
稼ぐための目的や使命感などについて書かれていたからです。


本田氏のアンケート調査によると、億万長者(本田氏の定義では
年収3000万以上、純資産1億円以上を所有する人)と
普通の人の間には「成功する」「お金持ち」になるために大切なこと
についての考え方に違いがあるという結果が出たそうです。
《お金持ちはあまり大切だと思っていないが普通の人は大切だと
思っている項目》
・賢く投資を行うこと
・アイディア・製品を売り込めること
・ビジネスチャンスを見つけること
・良き指導者がいること
・人とうまくやっていくこと
・何に対しても積極的であること

《お金持ちが大切だと思っているが普通の人はあまり大切だと
思っていない項目》
・常に支えてくれる配偶者がいること
・収入の範囲で生活すること
・人よりも勤勉に働くこと
・肉体的に健康であること
・誠実であること

特に健康と誠実さは70%〜80%の億万長者が大切だと答えて
いるそうです。「そんなの当たり前じゃない。」と軽くみて
しまいがちな要素を地道に継続して実践した結果として資産を形成した
というわけです。
一部の例外を除いて、どんな道を極めるにせよ、近道や奇策はない
ということですね。
ベルリンマラソンで優勝した野口みずき選手が、
「走った距離は裏切らない」と言っていましたが、こつこつと努力を
積み重ねていくことは、本当に大切なことだと思います。
今は、その地道な努力ができない人がたくさんいるだけに・・・。
大きな仕事を成し遂げた人は、みなこの価値感を大切にしていますね。