子供のお金教育

子供に、お金の教育は必要でしょうか。
一昔前なら、「子供にお金のもうけ方を教えるなんて、
とんでもない!」という答えが返ってきそうです。
純粋な子供たちに、お金の教育なんて絶対にタブー。
お金儲けの方法など教えたら、ろくな大人に育たない。
なぜか、お金儲けというとらくしてお金を増やすという
イメージが強いようです。汗水たらしてこつこつと労働
してお金を稼ぐのが、正しいお金の稼ぎ方。私が子供の頃は、
学校でそう教えられてきました。
労働してお金を稼ぐこと、稼いだお金を運用してお金を
増やすことは、それぞれ大切な話なのにね。


しかし、最近では大分、お金教育に関する意識も変わって
きたみたいです。
2004年8月、金融庁が全国の小中高校を対象に実施した
「金融経済教育に関するアンケート」では、以下のような
結果が出ています。
「金融経済教育が重要であり、かつ必要である」と回答した
小学校は57%、中学校は75%、高校は81%。
金融経済教育が重要だという意識は高まったようですが、
実際に授業を行った小中高は1割にも満たなかったそうです。


お金を運用するためには、広い知識が必要になります。
経済、金利、為替、政治、国際情勢、消費動向、
決算書の読みこなし、企業研究、資産管理、金融商品、税金・・・・。
あげればきりがありません。
学校の授業で、新聞の読みこなし術など教えてくれると、
活きた知識が総合的に学べるのにねえ。
少なくとも私が学生だったころ、新聞は、一面、テレビ欄、
スポーツ欄、三面記事くらいしか読まなかった。
山一證券に入社する前、宿題で、日経新聞の記事を
なんでもよいから題材としてとりあげてレポートを書くように
指示されました。生まれて初めて、真剣に日経新聞に目を
通したのですが、まあ何が書いてあるのかちんぷんかんぷん
で、理解できず。
すぐに眠くなってしまい、レポートを書くのにものすごく
時間がかかったのを覚えています。
(現在の真剣な大学生の方が知ったら、怒りますよね。)


子供のお金教育で重要なキーを握っているのは、おかあさん
じゃないかと思っています。
「12歳で100万円ためました!」
(キム ソンヒ著 インフォバーン刊)という子供むけの
お金教育の本があります。韓国の12歳の女の子が、
おかあさんのアドバイスにしたがってお金の管理方法を学び、
1000万ウォン(約100万円)貯めたというお話です。
私の周りにも、おかあさんが資産運用や株式投資をやっている
家の子供は、お金の運用に関心が高かったり、実際に、
銀行にお金を預けるだけでなく、自ら株や債券、投資信託など
保有しているケースが多いようです。
まず、おかあさんにお金のことを学んで頂く。
すると、家庭でごく普通にお金のことが話題になり、子供も
自然にお金に関心を向けるようになる。
これは、とても自然な子供のお金教育です。