西友ウォッチ

私が毎日利用している駅の近くにある西友の食品売り場が
24時間営業になりました。今までも夜の11時まで営業
していたのですが、24時間とは。
スーパーもコンビニにも境界線がなくなってきましたねえ。


そういえば、9月3日に、セブンイレブンが、一部の炭酸飲料、
紅茶、緑茶など各分野でナショナルブランドの売れ筋を選び、
価格を147円から125円に引き下げると発表していました。
ナショナルブランド品は原則メーカー希望小売価格で売ると
いうコンビンニの基本モデルを修正してきたわけです。
まあ、セブンの場合には、持ち株会社を軸にしてイトーヨーカ堂
などと仕入れを共同化できるので、値下げした方が有利という
事情もあるのでしょうが、これは、コンビニ業界にとって、
1つのターニングポイントです。
消費者は、コンビニの「便利さ」を買っていたから、値段が高い
商品も容認されていたわけで、この基本コンセプトが崩れると
コンビニではなくなってしまう。
セブンイレブンの会長、鈴木敏文氏が、こんなことを言っていました。
「今は価格も便利さの中に入る」
コンビニの『定価販売』が許される時代は終わり『実勢価格に
合わせる』ことが変化の対応になるといういうわけです。
業界最大手のセブンイレブンが値下げに動いたわけだから、
他のコンビニ各社も追随し、さらに飲料だけでなく他の商品にも
値下げの波が広がっていくんだろうなあ。
まわりにお店がまったくない立地条件ならともかく、お店の乱立
する都市部では、24時間営業のスーパーとコンビニの違いは
どこにあるのだろう。
私だったら、品揃えも多く、値段も安いスーパーに行くだろうなあ。
かくして、コンビニもレッド・オーシャンへ自ら飛び込んでいかざる
を得ない状況に追い込まれてしまったようです。


コンビニは、便利さを売るからコンビニ。まだ未開拓の新しい便利さや
消費者を引き付ける新しいしかけを提供しないと、消費者が
離れていきます。
たぶん、消費者はコンビニに安さを求めているわけではないから。
コンビニがこれからどんな進化をとげるのか、それとも衰退していくのか
大変興味深い。
また、一度は絶滅しかかったダイエーが、再び進化をとげるのか
どうかも、引き続き注目しています。


それにしても、私の利用している駅の近くの西友は、業界の変化の
時期にいろいろなサインを出してくれるからおもしろい。
今度、飲み会で帰りが遅くなったとき、深夜の西友を覗いてみようっと。
きっと、新しい発見があるに違いない。