上手に増やして、上手に使う

「おかね」という言葉を聞いて、どんなイメージをもちますか。
多くの人は、きれいか、きれいじゃないかと単純な選択肢を
用意したら、きれいじゃないと答えるのではと思います。
「おかね」は権力に結びついていることが多いですから。
でも、「おかね」が大切じゃないと思っている人は、ほとんど
いないと思います。
私は、「おかね」を稼いだり、増やしたりすることは、
決して悪いことだとは思いません。
大切なのは、その「おかね」をどう使うかなのだと思います。
「おかね」には力があります。
「おかね」をどう使うかに、その人の心の豊かさが現われる
ような気がします。


もし、自由に使える「おかね」をそれなりに持っていたら、
人は、何に「おかね」を使うのでしょうか。
たぶん、まずは自分自身や家族、大切な人に使うのではないかと
思います。おいしいものを食べたり、洋服やかばんやくつや宝飾品を
買ったり、旅行に行ったり、ちょっと贅沢をしてみたいと思うでしょう。
そのうち、自分の健康や自己啓発に関心が向くようにになる人が
でてくる。内面からの美しさを求めるようになる人もでてくるでしょう。
今の社会、ストレスから解放されることは非常に難しい。
それならば、ストレスに強い心と体を作るしかない。
フィットネス、ヨガ、瞑想、気功など、自分の内面を見つめる時間を
つくることで、心と体のバランスを保ちます。すると、自己免疫力が
高まり、病気にかかりにくくなる。
健康に関心が高まってくると、毎日自分や家族が口にする水や
食物の安全性が気になってくる。
自分の日々の生活と地球環境を結ぶ接点が見えてきます。
自分の内面を見つめることは、自分の周りの自然や地球全体の
環境に目を向けるきっかけになるのです。


少し前に「LOHASロハス)」というテーマを取り上げました。
LOHASの「S」は、SustainableのSです。
辞書でひいてみると、「(環境を破壊しないで資源開発が)継続できる、
維持できる。」といったような意味です。
地球の環境や現在の社会システムを破壊しないで、継続可能
にするためにどう行動するか(どう「おかね」を使うか)が
ロハスの基本的な考え方です。
地球は今この時代を生きている人間だけのものではありません。
地球上のすべての生き物のものだし、遠い未来の子孫や生き物のものでも
あるのです。Sustainable=持続可能が、上手に「おかね」
を使うためのキーワードなのです。
くり返しになりますが、「おかね」には力があります。その力は、
使う人の心もちで、よいパワーになることもあるし、邪悪なパワーに
なることもあります。
ある程度ゆとりのある生活を送るだけの「おかね」を持っている人は、
「上手に使う」ことを考えなければいけないと思います。
それには、まず現状を知ることが大切。
「環境問題なんて、テーマが大きすぎて自分の身近には考えられないなあ」
という方はまず、自分の内面を見つめて、心のバランスをとることの
大切さ、自然の恵みの大切さを体験してみたらいいのではと思います。
心が安定しているとき、自分の体にどんな変化がおこるのか。
健康な土で育った野菜やくだものを食べると、自分の体がどう変るのか。
体験しないと、理解できませんよね。
最近は、「上手に増やす」(投資教育)だけでなく、「上手に使う
(どうしたら持続可能な社会をつくることができるのか)」ことの
大切さを知るための活動を、自分自身で体験しています。