LOHAS(ロハス)

LOHASロハス)という言葉をご存知ですか。
Lifestyles Of Health And Sustainability
の頭文字から造った新語です。
1998年に、アメリカの社会学者ポール・レイ氏と
シェリー・アンダーソン氏が提唱した概念で、
「健康や環境を重視したライフスタイル」といった意味です。
このロハスの概念には、「攻撃的な環境運動」とか、
環境保護のために、昔の不便な暮らしに戻る」といったような
暗いイメージはありません。
おしゃれな自分らしい暮らしの先に、このロハスという考え方
があるという発想です。


アメリカの雑誌「LOHAS Journal」の調査によると、
米国成人人口の30%、約5000万人以上が、ロハスを重視する
消費者であり、米国での市場規模は2268億ドル(約30兆円)、
全世界では5400億ドル余りにのぼると、発表しています。
その消費のイメージは・・・・。
①環境に優しいライフスタイルを心がけている
 ショッピングの際の重要な判断基準とするなど。
②持続可能な経済の実現を願っている
 環境に優しいエネルギー、無農薬農法、地球温暖化の防止など。
予防医学代替医療を心がけ、なるべく薬に頼らない。 
 有機野菜や化学添加物の少ない食品を選ぶ、自然系洗剤等を
 使用する
自己啓発のために投資する。
 異文化との接触、ヨガや習い事、友人関係への時間投資


ロハスは、日本にも広がりつつあります。環境コンサルティング会社
イースクエアの調査によると、日本の成人の約3割が「ロハス層」
に当たり、その21%は世帯年収が約900万円と高いそうです。
日経産業消費研究所の調査では、ロハス層の3割近くが、
「安全性が高い食材なら3割高くても買う」と答えているそうです。


消費者が変れば、企業が変わる。ビジネスという側面からみると、
この「ロハス層」は経済的に余裕があり、地球環境や人間関係、
社会正義や自己啓発などに深い関心をよせる新しい価値観をもつ
消費者層なので、非常に有望なマーケットといえます。
お金を落とす消費者側がリードして、環境に優しい技術、商品、
サービスを求めれば、過激な環境保護運動をおこなわなくても、
社会を変えることができそうです。