身近になった「会計」の本

最近、「会計」がずいぶん、身近なものになってきたなあ
と感じます。
私が、証券アナリストの資格をとるために勉強していた頃、
企業会計」の科目では、大変苦労しました。
簿記の知識もなければ、学生の頃に会計の勉強をした経験も
なかったため、自力で勉強したのですが、通信教育のTACの教材は、
会計素人の私には、難しすぎて、ちんぷんかんぷんだったのです。
なにか、会計についてのわかりやすい参考書はないかと、
書店に行ってみましたが、ビジネスゼミナールシリーズとか、
MBAシリーズとか、???のものばかりで、まいりました。


最近では、会計の本がベストセラーになってます。
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?身近な疑問から始める会計学
山田 真哉著 光文社新書
山田氏は、「女子大生会計士の事件簿」シリーズを出版されてますが、
このシリーズは、ストーリー仕立てになっていて、監査という地味な
お仕事(すいません!)の一端を垣間見ることができ、おもしろかった
ので、読んでいました。
会計をかなり身近なものにした本の1つです。


実は、あとから気づいたのですが、1978年にかなり、わかり
やすい会計の本がでてました。
「人事屋が書いた経理の本―MGから生まれた戦略会計マニュアル」
協和発酵工業
3年くらい前に読みました。
経理や会計についての難しい勉強をされる前に、この本を読むと
いいですよ。経理の本質を、無駄な部分をそぎ落としてシンプルに
ストレートに説明しているので、この1冊で会計を理解するための
土台が築けるのです。小難しい用語を多用するわけでもなく、
図で説明しているので、視覚的なインパクトも強い。
今から約25年以上も前に出版された本が、いまだに売れている
のですから、いかに、この本が経理や会計の
本質をとらえているかがわかるでしょ。まさに、古典です。


金児 昭氏の会計本もわかりすいですね。金児氏は、信越化学工業で、
38年間経理・財務の実務一筋でこられた方です。
「教わらなかった会計−経営実践講座」
金児 昭著 日本経済新聞社


この金児氏が監修している本を見つけました。
「家庭決算書でかしこく家計を育てる本」
金児 昭監修 依田 宣夫著  中経出版
とうとう、家庭の資産管理にも、貸借対照表(B/S)や、
損益計算書(P/L)を利用しちゃうわけですね。
でも、自分の身の回りのお金の管理で、会計の勉強ができるのなら、
いいかもしれませんね。
弥生会計ばりに家庭決算書というCD―ROMまでついてるので、
真剣に、お金の勉強をしてみたい方は、どうぞ。


会計の知識は持っておいて、損はないと思います。
株式投資のためばかりではなく、ご自分の資産管理にも役立つし、
今や、ビジネスの上で、B/SやP/L、キャッシュフローなどが
読めないと、厳しい場面も多々あるかと思います。
せっかく、わかりやすい会計の本がたくさんでているので、
ラクして儲けられる○○の本」を手にとる替わりに、
お勉強してみるのもいいのでは・・・。