劇的な転換はゆっくり進む

このところ、ちょっとだけ、へこみ気味。
こうしようという目標や志をもって活動を続けていても、
なかなか思うようにいかないことがたくさんあります。
「動いているわりには、あまり変化がないなあ。」
と不安になったりもします。
しかし、単純な私は、本に勇気づけられてしまいました。
「劇的な転換はゆっくり進む」
これも、「ビジョナリーカンパニー②」の抜粋なのですが、
『飛躍に向かう動きは、最終的な結果がどれほど劇的で
あろうと、一気に達成されるものではない。たったひとつの
決定的な動き、大がかりな取り組み、起死回生の技術革新、
めったにない幸運、痛みを伴う大改革があったわけではない。
飛躍の道は小さな努力の積み重ねによって開かれていく。
一歩一歩、行動を積み重ね、決定を積み重ね、弾み車の
回転を積み重ねていき、それらの積み重ねによって目覚しい
業績が持続するようになる。』


よく言われる話ですよね。でも、確かに、外から見てわかる
ほどの大きな変化が起こる前は、目に見えない内側で、ゆっくり、
ゆっくり、小さな変化が積み重なって、エネルギーをためこんで
いるのですよね。そして、ある時、たまりきったエネルギーが
一気に放出されて、劇的な変化が起こる。
地震もそう、株価もそう。
犯罪予防でよく使われるハインリッヒの法則でもこう述べています。
『ひとつの大きな事件の背景には29件の軽いアクシデントがあり、
その背景には300件の異常、不正が隠れている。』


弾み車の比喩、好きですね。本からの抜粋です。
『巨大な弾み車があったとします。金属性の巨大な輪で、水平に
取り付けられていて中心に軸がある。直径は10メートルほど、
厚さは60センチほど、重さは2トンある。
必死になって押すと、弾み車が何センチか動く。動いているのか
どうか、分からないほどゆっくりした回転だ。それでも押し続けると
2時間か3時間がたって、ようやく弾み車が一回転する。
押し続ける。回転が少し速くなる。力を出し続ける。ようやく
2回転目が終わる。3回転、4回転・・・10回転。勢いがついてくる。
20回転、30回転、・・・100回転。
そしてどこかで突破段階に入る。勢いが勢いを呼ぶようになり、
回転がどんどん速くなる。弾み車の重さが逆に有利になる。一回転目
より強い力で押しているわけではないのに、速さがどんどん
増していく。どの回転もそれまでの努力によるものであり、
努力の積み重ねによって加速度的に回転が速まっていく。
そのうち、止めようがないほどの勢いになる。』


大切なのは、同じ方向へ、押すという行為を継続し、積み重ねて
いくこと。変わりばえしないなあと思っても、目標達成のために
継続的に活動していけば、確実にエネルギーが蓄積していく。
大きな変化がなくても、くさらずに、こつこつと弾み車を
押し続けてみよう。
成功できる人とできない人の違いは、目標達成への努力を
途中でやめるかやめないかの違いなのかもしれないですね。
きっと。