こんな会社にお金を預けたい!

「こんな会社にお金を預けたい!」
帯のキャッチに誘われて、「キャピタル」(日本経済新聞社
という本を読んでみました。


「キャピタルグループ」というのは、こんなグループです。
*全米の3本指に入る投資信託会社。顧客の口座数は2000万
 超え、全米トップ10ファンドのうち4ファンドを運用。
機関投資家向け運用でも最大手。運用資産100億ドル超の
 大手の65%が顧客。
*国際分散投資で優れた実績を上げ、エマージング投資では
 ダントツの1位
*世界最大の独立系リサーチ会社


これだけみると、すごいアメリカチックな会社!!と思うかも
しれませんが、実は、1味違う会社なのですよ。
①富みと名声に対する執着を意識的に抑制することで成功を
 収めてきた会社。
 創立者のジョナサン・ラブラスが病の床にあったとき、看護士が彼に、
 人生に成功するために大切なことは何かとたずねると、「欲張って
 いけない」と単純明快に答えたそうです。
 そして、この父の教えを理解し、実践したジョン・ラブラスは、
 「キャピタルにとっての最大の脅威は、人間の欲望とグループとしての
 野心だ」といっています。
②市場環境や流行に左右されない、一貫した運用哲学と投資手法。
 たとえば、ITバブルのようなブームが訪れても、それに追随したり
 しません。宣伝・広告を嫌いひたすら長期運用の効用を説いています。
③お客さまの夢を叶えることが仕事


まだまだご紹介した特徴がたくさんあるのですが、これらの点からわかる
ことは、組織運営、投資手法についてきちんとした哲学をもっており、
その哲学を、時間をかけて熟成し、ブームに流されることなく守り抜いて
徹底した顧客重視を貫き通してきたことが、他の会社にまねのできない
部分であるということなのです。
この本の著者、チャールズ・エリスは、アメリカ資産運用業界の論客
ですが、彼に「最高の敬意を抱いている運用会社の一つである」と
言わしめた理由がここにあります。
「こんな会社にお金を預けたい」
なるほど!!