2人の女性経営者の物語

おととい、林文子氏をとりあげたので、今日は、三洋電機
会長兼最高経営責任者(CEO)に抜擢された野中ともよ氏について
お話します。


野中氏の経歴は、すごいです。まさに、輝かしい!!という感じ。
1977年 上智大学文学部新聞学科卒業後、コロンビア大学大学院に
留学します。帰国後、フリージャーナリストとして活動。79年には
NHKの番組キャスターに。92年〜96年まで、テレビ東京
ワールドビジネスサテライト」のメインキャスター。
99年5月には、国連本部で行われたシンポジウムに、日本代表の
ジャーナリストとしてパネリスト参加。
その後、政府の各種審議会、委員会のメンバーや、アサヒビール
三洋電機ニッポン放送などの社外取締役を務めています。
そして、今回、三洋電機のCEOに抜擢されたわけです。


エリートですね。
ところで、三洋電機はどんな会社なのでしょうか。
総合家電の会社ですが、カリスマ創業者井植敏氏の色がものすごく
濃い会社です。株主総会が開かれる6月以降も、代表取締役
取締役会議長を続けるとのこと。
今回の人事、外部からは、野中氏が井植会長の操り人形ではとの
イメージをもたれています。その背景には、野中氏が経営の経験がないと
ことがあります。
野中氏は、インタビューで
「肩書きほしさで引き受けたわけではない。今のままでも生活には
困らないし、私的なアドバイザーでも構わなかった。」と答えています。
また、経営の経験がないのにCEOが務まるのかとの質問には、
「成功体験を持つ経営者が、将来も成功するとは限らない。CEOという
地位は重すぎるとも思ったが、それがないと改革できない。
家電製品の売れ行きは女性の消費者が左右する。女性のトップとして、
彼女らに財布を開かせる商品開発、マーケティングを進めていく。」
とのこと。


現場からたたき上げで、ダイエーの会長となった林氏。
輝かし経歴を引っさげているけれど、おそらくはべたべたな営業の現場
を知らない野中氏。
お2人の言動をみていて、どうしても林氏に惹きつけられてしまうのは、
私も営業出身だからなのか・・・。
この対象的な女性経営者の行く末はいかに。
第2章へ、つづく・・・。