藤野流会社診断法―その2―

昨日に引き続き、藤野 英人氏の会社診断の法則、
ご紹介です。


【役員・相談役】
・役員の自社株保有数の小さい企業の株価は期待しない方がよい
・役員に同族が多すぎる会社は要注意
・会社の規模に比べて役員数が多すぎる会社は成長しにくい
・相談役のいる会社は成長が少ない


【株主構成】
・極端に社長と一族の保有株比率の高い企業は、モラルが低い
・従業員および従業員持株会の保有株比率の高い企業には、期待が持てる
・金融機関による保有株比率の高い会社の株価は、あまり期待できない


【本社ビル】
・豪華な本社ビルを建てた場合は、業績のピークか株価のピークか、その
 両方が訪れる(新本社ビルの法則)
・スリッパに履き替える会社に投資すると、不思議に儲からない
 (スリッパの法則)(除く半導体、食品、医療等の研究所)
・社員に体操を強制する会社は儲からない(除く工場)
・来客時に管理部門の社員でもきちんとあいさつする会社の成長性は大い
 に期待できるが、営業部門の社員があいさつできなければ、その会社の
 成長性は暗い
・成長している会社の空気は華やぎ、停滞している会社の空気はよどんで
 いる
・トイレのきれいな会社に投資しても儲かるとは限らないが、トイレの
 汚い会社への投資は必ず損をする(トイレの法則)


【良い会社】
・良い会社はビジョンや経営理念が社員に浸透している
・良い会社は社員が社会的意義を感じてプライドを持って仕事をしている
・良い会社は社員に明確な目標、インセンティブを与える
・良い会社は管理体制が優れている
・良い会社は複数の価値観を持った人材を抱えている
・良い会社は自社の強みを最大限に利用し、執拗に徹底的に高めてゆく
・良い会社は満足せず、常に完全を目指す
・良い会社は当たり前のことを徹底的に追求する
・良い会社は常に個性的である


【悪い会社】
・悪い会社は良い会社の逆である
・悪い会社は常に似ている
・もうこれ以上悪くならないということはない


【会社分析】
・きざしに気をつける
・成長産業にいるから成長企業とは限らない(羊の群れの中の狼)
多角化は多悪化を招くことがある
・自分でその会社のサービスを受けて満足を得たら投資価値がある
・モラルの低い業界、企業は遅かれ早かれボロを出す
損益計算書の分析より貸借対照表の分析に時間をかけろ
貸借対照表の分析よりキャッシュフローの分析に時間をかけろ
・悩んだときは、疑うより信じたほうが最終的には成功する
・市場の噂は意外に正しいことが多いが、あまり気にしてもいけない
・社員同士が役職名で呼び合う会社より「さん付け」で呼び合う会社
 への投資のほうがリターンが高いことが多い
・自社製品以外のおみやげをくれる会社への投資は儲からない
 (おみやげの法則)
・女性のいる店に接待しようとした会社への投資は儲からない
 (クラブの法則)
・料亭に接待しようとした会社への投資は儲からない(料亭の法則)


長くなってしまいました。
ご自分が勤務されている会社、お取引先の会社はどうか診断してみたり、
就職活動の参考にしてみてもおもしろいかも。
けっこうあたっていたりして。