藤野流会社診断法

探したい本があって、本棚をひっくり返していたら、
懐かしい本が見つかりました。
当時、ジャーディン・フレミング投信投資顧問の
ファンドマネージャーだった藤野 英人氏の著書
「明快投資戦略」。
藤野氏は、当時、中小型株のカリスマファンドマネージャーで、
非常に人気があり、確かにおもしろい話をする方でした。
勤務していた証券会社でジャーディンの投信を販売していたので、
直接お話を聞く機会も多かったことを思い出します。


この本の中で、使えるのが、
「日本企業を診断する81の法則」
投資家に伝わる伝説や、藤野氏が多くの会社訪問を重ねた
経験の中で感じたことを、遊び半分、まじめ半分でまとめたものです。
東京新聞天声人語に掲載されたこともあるそうです。
いくつかおもしろいものを、ご紹介!!
冗談半分に聞いてね!


ディスクロージャー
ディスクロージャーに熱心すぎる会社には注意する
・急成長の新規分野への強気発言は5割引で聞く
・低成長企業の新規分野への強気発言は9割引で聞く
・IR(広報)担当者が卑屈であるときも傲慢であるときも
 企業体質に問題がある場合が多い(銀行出身のIR担当者は
 不思議と卑屈すぎたり、傲慢であったりする)

【社長】
・優秀な番頭のいる会社はリスクが少ない
・後継者が育っている会社は将来性が高い(二代目のほとんどは
 スポイルされている)
・投資家の前で下書きを読みながら説明する社長の率いる会社の
 未来は暗い
・オペレーションだけ語る社長は投資に値せず、夢とビジョンだけ
 語る社長には注意が必要で、夢とビジョンに道筋を示す社長には
 投資できる。
・社長質の豪華さとその会社の成長性(風通しの良さ)は反比例する
 (社長室の法則1)
・社長室に1メートル以上の高さの観葉植物、ニスで塗られた切り株、
 はく製、それと見て作者のわかる絵画、高級酒、ゴルフクラブ
 ゴルフコンペのトロフィー、著名人(有力取引先を除く)との
 スナップ写真のうち2つ以上置いてある場合は投資する前に十分な
 検討が必要であり、4つ以上あればその会社は終わっている
 (社長室の法則2)
・決算説明会の時に不必要に多くの役員、社員を連れてくる社長は
 独裁者か数字のことを知らない(決算説明会の法則)
・創業者の自伝を本人からプレゼントされたら、その会社に投資したら
 儲からない(自叙伝の法則)
・社長の話に感動した会社と感動しなかった会社では、感動した会社
 への投資ははるかに成功する
・自分の会社の話をすると興奮してくる社長は信頼できる
・人の話を聞かない社長には投資しない


中小型株の銘柄選びをする時に、けっこう、使えますよ。
ちょっと、長くなってきたので、後半部分は明日、ご紹介します。